小児科・耳鼻咽喉科・内科
ヒロクリニック
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ヘルパンギーナ

ヘルパンギーナとは

ウイルス感染

エンテロウイルス感染などで発症する、発熱と口腔粘膜の水疱性発疹を特徴とする病気で、三大夏風邪(①ヘルパンギーナ ②手足口病 ③プール熱)の一つです。

主にエンテロウイルス属に属するコクサッキーウイルスA群感染が原因となることが多いのですが、コクサッキーウイルスB群や、エコーウイルスで発症する場合もあります。

流行シーズン

毎年5~8月に流行する病気で、7月にピークが見られます。

手足口病とは違う

ヘルパンギーナの発疹は口腔内のみですが、手足口病は口腔の他に、手、足にも発生します。

発熱はヘルパンギーナは38~40度に達しますが、手足口病は患者の多くは平熱で、発熱は3分の1程度に過ぎず、高熱の持続は見られません。

感染

飛沫感染

唾液や気道分泌物により飛沫感染します。咳やくしゃみが原因です。

接触感染

患者に触ることによる感染もあります。ウイルスが付いている手で口や鼻を触れることで、その部位の粘膜から体内に入り感染します。

経口感染

患者から排出されたウイルスが食べ物や飲み物に入り、それらを口にすることでウイルスが体内に入り、腸で感染します。

感染力のある期間

発疹の出る前日から数日間が最もウイルス排泄が多いのですが、徐々に排泄量は減少します。排泄期間は4週間くらい持続します。

好発年齢

5歳以下が全体の90%を占め、1歳代が最多で次いで2,3,4歳となり、0歳と5歳はほぼ同程度です。

症状

潜伏期間

潜伏期間は2~4日です。

初発症状

突然の38~40度の高熱と咽頭痛で発症します。

口腔水疱

その後口腔粘膜が赤くなり、口腔奥に1~5mmの小水疱が数個出現します。

小水疱が破れて潰瘍になると痛みは増し、不機嫌、拒食、哺乳障害がで易くなります。

熱は1~3日程度で解熱しますが、口腔粘膜疹はそれより長引きます。

ほとんど予後は良好ですが、熱発時に熱性けいれんを引き起こすことが有ります。

免疫

ヘルパンギーナを発症するウイルスの種類が数多く存在することから、何度もかかってしまうことが有ります。

診断

症状

特徴的な口腔内の小水疱と、発熱などの臨床症状と、流行期、年齢を総合的に考慮して診断します。

採血

血液学的診断は臨床的な意義は低く、ヘルパンギーナの場合、臨床から比較的判断し易いことから、原因ウイルスの鑑定まで行う必要は無いと、考えられています。

鑑別診断(類似の疾患)

単純ヘルペスウイルスⅠ型による歯肉口内炎

口腔内病変は、歯齦・舌に顕著です。

手足口病

ヘルパンギーナよりも口腔内前方に水疱疹が見られ、手や足にも水疱疹がみられます。

アフタ性口内炎

発熱を伴わず、口腔内所見は舌及び頬部粘膜に多くみられます。

合併症

予後一般

基本的には予後良好な病気で、合併症の出現は稀ですが、以下の2疾患が知られています。

無菌性髄膜炎

5日程度持続する高熱と、悪心、嘔吐、激しい頭痛が見られます。

通常は予後良好ですが、入院加療で厳重な管理が必要です。

急性心筋炎

無症状の場合もありますが、胸痛、心不全症状、ショック、不整脈などの症状を呈します。対症療法が行われます。

予防法

生活上の予防

マスク、手洗いうがいの励行が有効です。

接触感染予防

回復後も口から1~2週間、便から2~4週間にわたりウイルスが排出されるので、おむつ交換後の手洗い消毒が大事です。

予防接種

未だ開発されていません。

治療

治療薬

特効薬はなく、症状に応じた薬の処方となります。

主として発熱や食欲不振への対症療法が行われます。

のどの粘膜に痛みが有るので、のど越しの良い刺激の少ない物を与えましょう。

市販薬

ヘルパンギーナの治療を目的とした市販薬は発売されていません。

保育園・幼稚園・小学校の登園、登校

保育園、幼稚園、小学校

学校保健安全法による規定はありません。

患者本人の状況が改善すれば行って構わないとされています。

主症状から回復後も長期(2~4週間)にわたり、ウイルスが排泄されるので、登園停止をしても、厳密な意味での流行阻止効果は期待できないことが理由です。