小児科・耳鼻咽喉科・内科
ヒロクリニック
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ノロウイルス

ノロウイルスとは 

ノロウイルスの名称の由来は米国オハイオ州ノーウォーク地域の小学校で 1968年に、集団発生した感染性胃腸炎の患児の便検体より、1972年に米国国立衛生研究所(NHI)のKapikianらにより電子顕微鏡で発見されたのが、ノーウォークウイルスです。

2002年の国際ウイルスICTVの会議において、ノーウォークウイルスを種名に、その音を残したノロウイルスを属名とすることが決定されました。 ウイルス性胃腸炎の原因となる事で、広く知られるようになっています。ノロウイルスによる感染症は、腹部不快感を主症状とする急性胃腸炎の1種で、多くは感染性胃腸炎あるいは食中毒などと診断されています。全年齢層において、急性胃腸炎を引き起こす主要原因ウイルスとなっていますが、乳幼児期の嘔吐下痢症、成人の散発性急性胃腸炎、また、乳幼児~成人の、急性胃腸炎の集団発生・食中毒、さらには、医療機関における高齢者の院内・施設内感染の原因ウイルスとして重要です。経過として、多くは軽症に推移します。

一年を通して発生が見られますが、11月頃から多くなり12月~1月に発生のピークが見られます。


感染経路

感染経路はいくつか有るものの、基本的にはヒトからヒトへ感染、拡大します。そのため、家庭・学校・職場で感染が広がる結果となります。
患者の糞便や嘔吐物には大量のウイルスが排出されます。 患者の便1g中にはノロウイルスが1000万個~1兆個含まれ、嘔吐物にはその100分の1程度が存在します。

感染が成立するウイルス量(半分の人が感染する個数ID50)は18個前後に過ぎないといわれています。
したがって、100個以下で感染が成立するわけです。

症状のあまりない不顕性感染者は全人口の5%前後存在するともいわれ、その実態は明確ではないものの、不顕性感染者でも顕性感染者と同等濃度の便中ノロウイルスが検出されることが知られています。

ほとんどの場合は、経口感染で、ウイルスの付いた手や、食品を介して感染します。飛沫感染は主要な感染経路ではないものの、家庭、保育園、学校、会社などでヒトの接触する機会が多い所では、空中に飛散したウイルスを吸い込み感染することもあります。

家庭や飲食店で調理する者が感染している場合は、食品にノロウイルスが付着しやすく、食品を介した感染の原因となります。

汚染された二枚貝を良く加熱しないで食べた場合も感染が確認されています。
ノロウイルスは、ウイルス性食中毒においては95%以上の原因を占め、さらに食中毒全体の、約半数を占めるといわれています。


症状

潜伏期間は24~48時間で、主症状としては、悪心、嘔吐、腹痛、下痢、倦怠感が挙げられます。この他、発熱、頭痛、立ち眩み、軽いめまい感を訴えることもしばしばです。

嘔吐、下痢が重度である場合、脱水症を来たしやすく、小児や、高齢者は脱水により重症化し易い候向に有ります。ロタウイルスは下痢症状が1~2週間と比較的長い期間下痢が持続しやすいのですが、ノロウイルスの下痢は数日で治まることが多いとされます。

また、高齢者は吐物を喉に詰まらせて、窒息したり、誤嚥により肺炎に罹患することが有るため、注意が必要です。通常は1~3日で回復し、慢性化することは無いとされます。

しかし、遺伝子タイプが31種類もあり、変異もするのでなかなか免疫が確立しません。結果、繰り返し感染することにもなり易いわけです。

感染期間としては、主症状出現期間は云うまでもなく、症状回復後、少なくとも、3~7日間は糞便中にウイルスが排泄され続け、2-3週間に及ぶことも有るため、注意が必要です。


合併症

脳炎や脳症は、稀な合併症ですが、発症すると、意識を失ったり昏睡状態になったりします。
また、小児においては、けいれん症状を認めることがあります。他に合併症として腸重積が有ります。幼児の血便には注意が必要です。 


診断

臨床的には、吐き気、嘔吐、腹痛、下痢などの症状、経過、さらには腹部の所見等から診断されます。

冬期に流行が多くみられますが、周囲の流行状況を念頭に入れておく必要が有ります。時によって、ホームや学校、保育園などで集団感染を起こすこともあります。迅速検査としてイムノクロマトグラフ法が有り、15分ほどで判定できます。感度の高い検査としてはノロウイルス遺伝子検査(リアルタイムPCR法など)があります。


予防法

生活上の予防として、手洗いは、最も基本的で有効な予防手段で、水で十分に汚れを落とすことが重要です。調理する前、食事の前、トイレの後、汚物を処理した後など、特に丁寧に洗う必要が有ります。

手洗い後に使用するタオル等は清潔なものを使用します。

便中へのウイルス排泄は胃腸炎の症状が消失した後も、2~3週間続くことが有るので、症状が消失しても排泄物の処理には注意が必要です。

アルコール消毒はほとんど効きません。

85~90℃で90秒以上の加熱で完全消毒が可能です。

次亜塩素酸ナトリウム水溶液(ハイター、ミルトンなど)の使用が排除に有効です。予防のワクチンは現在のところ実用化されていません。


治療法

特効薬は無く、基本は対症療法となります。

脱水傾向が認められたり、倦怠感著しく食事の摂食が困難な場合は、点滴が有効です。下痢がひどくてもノロウイルスの場合、下痢止めはあまり使用されません。病原体が体の外に出るのを遅らせてしまうためです。 


保育園・幼稚園・学校や職場に行けるタイミング

厚生労働省の感染症対策ガイドラインでは登校(園)基準は 『下痢、嘔吐が消失した後』となっています。

職場での出勤停止日数は法令で定められているわけではありませんが、食品を扱う店、企業では慎重な対応が求められます。


当院で対応可能な疾患

小児科

小児の感染症(インフルエンザ、胃腸炎、RS、ヒトメタニューモ、アデノ、溶連菌、水痘など)、小児の皮膚疾患(アトピー、乾燥肌、湿疹など)、小児喘息、発達障害、夜尿症など

耳鼻咽喉科 

花粉症、アレルギー性鼻炎、副鼻腔炎、耳垢、ちゅうじ・外耳炎、耳鳴、睡眠時無呼吸症候群、めまいなど

内科

インフルエンザ、風邪、胃腸炎、高血圧、糖尿病、高脂血症、気管支喘息、肺気腫、慢性胃炎、胃潰瘍、逆流性食道炎、ピロリ菌、不眠症、自律神経失調症、痛風、更年期障害、甲状腺疾患、脳梗塞後遺症など

その他の疾患

腰痛症、骨粗鬆症、変形性膝関節症、50肩、ガングリオン、尿道炎、クラミジア感染症、湿疹、皮膚掻痒症、水虫など


在宅医療の実施

対応可能な医療の内容は以下の通りです。

在宅酸素療法

褥瘡(床ずれ)の管理

睡眠時無呼吸症候群の治療

在宅自己注射の指導・管理